MT6589搭載の中華スマホ「小采G6」を購入 その1

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4月末に発売になった山寨手机(ShanZhai ShouJi シャンジャイ ショウジー)の小采G6(Xiaocai シャオツァイ)を購入してみたので簡単なレビューを書いてみる。

▽ はじめに山寨手机とはなんなのか?
山寨偽物、模造品、潜りの零細メーカーによる粗悪品、政府の認証が行われていない品などの総称であり、特徴としては低価格、多機能、中性能、低品質、デュアルSIMがあげられる。山寨メーカーの多くは広東省深圳(深セン)界隈の電子部品メーカーと言われ、古くはNOKIAやMOTO、SonyEricson、Samsungの功能手机(フューチャーフォン)の模造品を作ったりしていたが、近年はオープンソースであるAndroidを取り込みSamsungのGalaxyやiPhoneの高度な模造品まで登場し、オリジナルモデルを発売するメーカーまで登場している。
とはいえいくら何でもハイテクの象徴で特許ひしめく携帯電話である、そんなものが田舎の零細企業に作れるわけがないと思うのも最もである。
これには当然ながらからくりがあり裏には台湾のMediaTek(联发科)という会社の存在がある。 この会社はMTK平台(PingTai ピンタイ:プラットフォーム)と呼ばれるOSセットのリファレンスキットをメーカーに提供し、山寨メーカーはこのキットをベースに筐体のカスタマイズ、ソフトフェアのカスタマイズを行うことで迅速かつ低コストに模造品を作り出すことができるという具合である。直接は偽物を作っていないわけだがどう考えても限りなくグレーであるw
基本的に中国で流通している山寨ケータイはほぼ全てMTKを採用していると考えて間違いない(と百度百科先生もおっしゃっている)。
ちょっと前まではほとんどWindowsCEベースのシステムを使いテーマをSymbian風にしたりiOS風にしたりしていたと記憶しているが、このMTK平台がチップの高機能化と共にAndroidを採用したようだ。ついに人民は山寨智能手机(ShanZhai ZhiNeng ShouJi シャンジャイジーナンショウジー: 山寨スマホの事)を手にするに至ったのである。

とは言え、山寨メーカーの名誉のために言っておくと模造品ばかりではなく独自のデザインや機能を搭載してまっとう(かどうかはわからないがw)に製品開発を行いオリジナリティあふれる携帯を市場に出していたりもするので一概に模造品、偽造品と侮ることはできない。

▽ 山寨手机に搭載されているチップ
MTK Chip
では山寨ケータイに搭載されているチップにはどういう種類があるのか?フューチャーフォンについては省略するが興味がある人はMediaTekのページを見てみて欲しい。スマホについてはオフィシャルでリリースされているだけで下記の4種類、これとは別に近々廉価版のMT6589Mが出るとの話もある。

型番 説明
MT6573 クアッドバンド、3G/HSPA、650MHzのARM11、3Dグラフィックス、FWVGA 30fpsでの動画撮影と再生、8MPの静止画
MT6575 デュアルSIM、CortexA9コアの1GHzCPU、PowerVR SGX Series5の3Dグラフィックス、720p動画、8MP静止画、qHD(960×540)の画面解像度
MT6577 6575をベースにCPUがデュアルコアになってICSがサポートされる。6575とピン互換。
MT6589 デュアルSIM、CortexA7コアのクアッド、PowerVR SGX Series5XT、UMTS Rel. 8/HSPA+/TD-SCDMAへの対応、1080p動画、13MP静止画、FullHD(1920×1080)の画面解像度、28nmプロセスルールの採用

正直6575以前のものは性能的にも残念な感じで、6577当たりから搭載メモリが1GBのものが市場に出てきて、6589でおおっ!という感じがある。6589で特筆すべきはARMのbig.Littleアーキテクチャ(A15&A7)の一翼を担う省電力チップA7コアをクアッドにしたことと、TD-SCDMA(中国3G)への対応、28nmプロセスルールの採用である。こうしてスペックを見るとLTE対応を除けばMT6589は十分メインストリームで戦えるチップと考えられる。

ちなみに今回自分が購入した小采G6はMT6589を搭載している。

▽ 小采G6の購入と開封
taobaoで、ようやく本題に入るのだが、1000元以下携帯として話題になった小采G6という山寨スマホをみんな大好きタオバオ(淘宝网)にて999元(約16,000円)で購入した。大体3日ほどで届き山寨ケータイの品質で初期トラブル(と感じる事象)も特になかった。
ちなみにMT6589を搭載したスマホは今年の頭ぐらいからちらほら出始めてスペックとしてはメモリ1GB、1280×720で5インチ前後、価格は1,000元〜1,300元というのが相場となっている。

なおG6は深センの优冠集利工贸有限公司(YouGuanJiLi)という会社の小采ブランドのフラッグシップ機であり専用のフォーラム兼ホームページ(http://www.coko.com.cn/)を開設したりと結構気合が入っている。

ちなみに公式スペックとしては

MT6589(Cortex-A7 クアッド 1.2GHz / PowerVR SGX 544MP)、RAM 1GB、ストレージ 8GB(そんなにない、3GBぐらい)、500MPフロントカメラ、1300MPリアカメラ、1280×720の5インチ液晶(293DPI)、デュアルSIM(WCDMA&GSM/TD-SCDMA&GSM/GSM&GSM)、Bruetooth4.0、Wifi、FMラジオ、2500mAhバッテリー、MicroSDスロット、Android4.2.1を採用、デュアルブートシステム(実装されてない)

という感じ、ただ山寨ケータイ全般に言えるのだけど売り場のスペックは全く当てにならない、メモリの単位がGHzだったり、ストレージの容量が適当だったりといった状態なので正直届いて確認するまでどんなもんかわからない。特に今後MT6589Mが登場するとなると6589のふりをして売ったりということも十分考えられるので注意が必要だったりする。そもそもこの小采G6も、裏蓋の中身には诚基G6と書いてあり、何かの変数にはLIANDAIと書き込まれているという状態である。また次回以降に書くがコストダウンのために幾つかのセンサーも搭載されていなかったりする。

それではこのあと、ようやく開封

  1. 開封、本体表
    G6:開封、表
    流行りのスマホと同じ形式、意外と高級感がありびっくりした

  2. 開封、本体裏
    G6:開封、裏
    裏蓋は結構つるつるしていてポリカーボネイト的な昔のiBook的な高級感のある手触りと白色になっている。

  3. 付属品
    G6:開封、付属品
    付属品は、左から白い皮風の保護ケース、保護フィルム、説明書等、USBケーブル、充電器、リチウム電池

  4. 裏蓋を外す
    裏蓋は最近よくある爪を入れてパリパリとひっぺがすタイプ
    G6:本体開封1
    诚基G6ってなんだよw小采じゃねーのか?

  5. 裏蓋を外す、斜めから
    G6:本体開封2
    よく見るとわかるが、水色の部分は一応中国の技適ラベルみたいなもの、本物なのかな?

  6. デュアルSIM挿入部分
    G6:本体SIM部分
    普通にSIMを2枚指すところがある。右にあるのはMicroSDHCスロット

  7. SIM装着
    G6:SIM装着
    ChinaUnicom(联通)のSIMとMicroSDHCを装着
  8. モトローラ ME863、HTC Desireとの比較
    G6:比較1
    やはり5インチは大きいな、公式スペックとしては143.5mm x 73.3mm x 9.3mmとのことだ


    G6:比較2

    最新のと比べると大したことはないが、電池が交換できるタイプとしては充分薄い9.3mm

    G6:比較3
    Desireだってつい2年前には現役だったのに・・・・

  9. 起動ロゴ
    G6:起動
    ちなみに、この小采というのは最近中国の国産メーカーで飛ぶ鳥を落とす勢いの小米(XiaoMi)のパクリだと思われる

  10. 初期画面
    G6:起動1
    日本語はなかった、自分は基本英語メニューで利用しているので特に問題ない

    G6:起動2
    あら素敵、爽やかな海外のイメージ!

  11. お約束のAntutuベンチマーク
    G6: Antutu
    12785なので前評判通りのスコア

  12. 293DPIの実感
    G6:画面密度
    BookLive!で購入した新書「重力とは何か」を表示してみる。電子書籍端末としても申し分ない。

と言う事で、とりあえず山寨ケータイと開封、ちょっとしたベンチマークまでを書いてみた。
次回はデュアルSIMの実験と振る舞い、その次はRootの取得、システム不具合の修正等へ進みたいと思う。